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伊豆大島ナビフライト訓練 2025/8/15~8/16

事前準備

 大島ナビフライト訓練に先立ち、Navigation Logの作成を実施。今まで座学で作成方法を受講してきたが本格的に自分自身で作成するのは初めて。先ずはルートの選定だが、無難と思われる海岸線をたどるルートを選択した。
 浜北滑空場→御前崎→石廊崎→大島というルートで高度2000ftとして作成し、迫田教官に添削を求めたところ、洋上飛行はリスクがあることから可能な限り海岸線に沿って飛び、洋上は最短距離になる様ルートを選択するということを指導頂く。これにより石廊崎から瓜木崎を経由して大島飛行場に至るルートに修正。また洋上飛行の場合の高度はエンジンが停止したとしても滑空して陸地まで届く高度を確保する必要があるとして、滑空比から高度を再計算し3000ftとした。
 さらにAIS-Jから空港情報を取得し、事前に確認、検討する事項が多いことに驚く。最終的なルートは以下の通りとして計画を作成した。

・往路 浜北滑空場→新東名大井川橋→三保飛行場→沼津→熱海→川奈崎→大島飛行場


・復路 大島飛行場→爪木崎→石廊崎→御前崎→浜北滑空場

8/15(往路)

 緊張のあまり朝早く目覚めてしまう。新東名大井川の橋が見つけられるか不安になり、Googleマップの航空写真で見え方を確認する。併せて大井川方面からの三保飛行場の海岸線の見え方もチェック。その後自宅を出て滑空場に向かう。
 滑空場では本谷さんの静岡空港からのナビ訓練の帰りを待つ間、タキシングから離陸、プロペラピッチ変更までの手順をイメージトレーニングで復習。お昼に本谷さんが無事着陸し、いよいよ自分の番となる。
 13:14離陸。緊張のあまり1度目のプロペラピッチの変更に失敗し、まごつく。迫田教官からは、プロペラピッチの変更はスムーズにできるまで何度も手順を体が覚えるまで練習する様にとのコメントあり。
 針路を新東名大井川の橋に向け変針するが高度や針路が安定しない。そのまま格闘しているうちに尾根を超え視界が開ける。すると大井川とそれにかかる新東名の橋が見えホッとする。その後徐々に気持ちも落着き高度や針路も安定して来たように感じる。

新東名大井川の橋


  13:26大井川橋の上空を通過し三保飛行場へ向け変針。計器を見る余裕が少しずつ生まれコンパスの指示する方向へまっすぐ飛んでいく。しばらくすると迫田教官から針路がずれているとの指摘を受ける。確かにマグネティックコンパスを見ると針路がずれているため、そちらの方向に機首を修正するとともにジャイロコンパスも修正する。出発前に合わせたはずだがと思いながらも改めて操縦に集中。しばらくすると再度、迫田教官から針路がずれていると指摘を受け頭の中が混乱し始める。それを見た迫田教官からはジャイロコンパスは誤差が生じるため15分に一度確認し、誤差がある場合は修正する必要があることを教えられる。
 そのようなことをしているうちに三保飛行場が見えてくる。そこで迫田教官からチェックポイントが視認できた場合には、「〇〇を視認しました。パイロットステアで針路を修正します。」と言ってから、目標に向け変針すれば良いことを教えて頂く。

三保飛行場


 13:41沼津に向け変針。沼津は駿河湾の先に市街地が視認できたこともあり順調に飛行を続ける。
 13:53熱海に向け変針。目の前に尾根が立ちはだかり熱海の街並みは見えない。計画通り3000ftを維持して飛んでいくが超えられるのかと少し心配になる。近づくにつれ十分高度が確保できていることがわかりホッとする。尾根を超えるとそれにへばりつくような熱海の街並みが臨めた。そのまま針路を進めると丁度新幹線の駅の真上を通過。
 14:00川奈崎に向け変針。しばらくすると川奈ホテルゴルフコースが見えてきた。ゴルフコースランキングで常に日本のトップにランクされるコースと聞いている。

川奈ゴルフ場


 14:07大島飛行場に向け最後の変針。もう目の前に大島の島影が見えている。着陸は迫田教官に操縦を代わって頂き、着陸時の手足の操作やPAPIを確認しながらの高度の調整方法を指導頂く。
 14:19無事大島空港に着陸。タキシングをやらせてもらうが、難しい。危うく誘導路から外れそうになるところを、迫田教官に修正頂く。駐機スポットでエンジンを切りホッとすると島風が心地よい。
 その後は夕食まで時間があるので、郷土博物館、三原山、断層、伊豆の踊り子の舞台となった旅館を見学する。


三原山、断層、迫田教官と伊豆の踊子の舞台となった波浮港


グラフ 赤線:高度 青線:速度


8/16(復路)

 やはり今日も緊張のためか朝5:30頃に目が覚めてしまう。昨日のアドバイスをメモにしながら復習したり、フライトプランのファイルを依頼する際の下書きを作成したりする。その音に気づいた迫田教官を起こしてしまう。連日のナビ訓練指導でお疲れであるところ申し訳ありませんでした。朝もう一度、旅館の温泉に入ってその後出発準備を始めるものの、空港が8:30にならないと開かないため、それまで少し島の裏側を観光。

泉津の切通し


 8:15頃空港に到着し、開いているのか少しの不安とともに近づくと建物の中には入ることができた。
 フライトプランのファイルを依頼し、小型機の受付に行くと職員の方は既にいて対応をして頂けた。また伺ったところ空港自体は8:00には開いていて機体準備を始めてよく、管制業務の開始が8:30なので出発準備が整っていれば、8:30に離陸ができる模様でした。
 8:52タキシング開始。
 8:57離陸。210°14ノットの風。少し強く感じる。稲取岬に向け針路274°を取り順調に飛行していると思っていたが、ウインドコレクションアングルを考慮していなかったため、北のほうに機体が風に流されていく。迫田教官から、「このような時は稲取岬を視認しました。パイロットステアで針路を修正します、と言って針路を修正しましょう。」と確認を頂く。

大島飛行場離陸


 9:13稲取岬上空で爪木崎に向け変針する。
 9:18爪木崎上空で石廊崎に変針。石廊崎に近づくにつれ雲低がいよいよ低くなる。



 9:25石廊崎で御前崎に向け変針するも、御前崎は雲で全く見えない。雲底の見えているすぐ下を通過すればよいのかと思い、高度を少し下げたまま雲の下を通過しようとする。その時、フロントのシールドに水滴が当たり始め、その後雨が降っている様に水滴が後ろに流れて行く。焦っているうちに雲を通過する事ができた。迫田教官からは、VFRで飛行する場合雲の直下を飛行して良いのでしたっけ、と注意を受ける。その後迫田教官のアドバイスで雲の間から高度を上げて雲の上に抜けられるか試すが、積雲があることがわかりあきらめる。今度は雲を回り込む様に少し南に針路を取るが、雲の範囲が広いため海岸線から遠く離れてしまうことになり、これも難しい。最終的に迫田教官のアドバイスで高度を下げて飛行することにする。海面がどんどん近づき不安が高まってくる。迫田教官からは高度を維持する様に指示があるものの、無意識に高度を上げてしまう。その都度迫田教官からは高度を下げてと指示を受ける。あとで飛行高度を確認すると上下に上がったり下がったりしていたことがわかった。長い時間が経ったと感じたころ、うっすらと御前崎の先端が視界にとらえられる様になってきた。
 9:49御前崎上空を通過。計画ではこのまま滑空場にまっすぐ向かう予定であったものの、陸地は雲で阻まれて行くことができない。しかたなく海岸線を天竜川河口に向け飛行することとする。天竜川河口は視界にあるものの、やはり雲低が低く高度は上げられない。浜岡原発を右に見ながら進む。
 天竜川河口付近に到着し滑空場を目指し北に変針する。滑空場が近づくにつれ少しずつ高度を上げて場周経路に進入する。いつもの様にダウンウインド、ベースレグを周り、ファイナルターンに入る。着陸の操作も少しずつやらせて頂く。
 10:16無事着陸。少し上達したようにも感じるタキシングでピストまでもどり、エンジン停止。とても勉強になったナビフライト訓練でした。
 操縦の技量以外にも学ぶことがたくさんあり、自分では大きな収穫が得られたと感じることができました。飛行後のブリーフィングでも、何故そうなのかという背景までも含めてアドバイスいただきました。今回二日間に渡りご指導頂いた迫田教官には深く感謝申し上げます。また、Navigation logの作成においてアドバイスを頂いた松村さん、シミュレーターのシーナリー提供や、当日地上無線局でサポート頂いた竹ノ内さん、そして何より天候の影響もあり、ご自身の訓練日程が大幅に短縮されてしまったにも関わらず、私の訓練日程についてご配慮頂いた林さんをはじめとして、様々なサポートを頂いたクラブ員の皆様にはこの場をお借りして感謝申し上げます。ありがとうございました。



グラフ 赤線:高度 青線:速度


おまけ

大島ではキャッシュカードや電子マネーが使用できませんでした。大島への訓練の際は現金をご用意ください。

  2025/8/27 若田 成久

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